こまちIBASHO研究会テーマ①居場所の立ち上げ編~居場所に必要な「場の空気感」はどのように生み出せるのか?~

こまちIBASHO研究会

こまちIBASHO研究会が2025年4月1日より本格スタートします。ここのスタートが切れるように参加&応援してきてくださったみなさま、本当にありがとうございます。

毎月いろんなテーマで深堀をしていきたいと思うのですが、既に研究員になっていただいた皆さんに100の問いの一部(居場所の立ち上げ編)を見ていただき、その中からもっとも深めたい問いを選んでもらいました。結果は以下の通り。

1位(8票):居場所に必要な「場の空気感」はどのように生み出せるのか?
2位(7票):居場所の立ち上げにおいて、最も大きな障壁は何か?
3位(4票):居場所を立ち上げる際に「立ち上げメンバー」はどのように選んでいる?

ということで初回は、

1位:居場所に必要な「場の空気感」はどのように生み出せるのか?

のテーマに決まりました。

それをテーマにお話しする日をつくり(基本平日夜)、研究員の皆さんと深めたいと思います。(こまちIBASHO研究会ご関心あるかたはこちらから是非詳細見てみてください♪)

その開催日前に私も個人的に整理をしておきたいと思い、ここにメモをしておきます。

1.そもそも「生み出す」のか?

このテーマについて整理するにあたって、場の空気感というのは、そもそも生み出すのか?というところからスタートしたいと思います。

空気感は、場の運営者側だけが生み出せるものではなく、その日その時間にいる人たち、ふらりと立ち寄った人含めいろんな人たちが一緒に生み出すもの。コントロールはできないものと思ったほうがよいかもしれません。ただ、いい空気感が生まれやすい「環境」をつくることはできる

そこが今回の問いのポイントだと思っています。

2.環境をつくる要素は?

では、そのいい空気感がうまれやすい環境はどのようにつくられていくか。を考えていくと、幾つかありそうですが、絞るとこんなあたりでしょうか。

1.風
2.調和(Harmonize)
3.避難小屋
4.テーマ
5.人

詳しくは研究会で話したいと思いますが、ポイントだけ走り書きしておきます。

1.風

私は山登りが好きでよく登るのですが、いい「空気感」を感じるところは室内でも室外でも、いい風が吹いているなと思います。一言で言えば、「風通しがよい」

コミュニティとして強くなるときに、共有できる文脈や文化ができ、結果的にはじく力も無意識に働いてしまいますが、風が適度に常にすーっと吹いている状態を意識的につくれていると、そこはいい空気が循環します。

風を通すためには意識的にいろんな部分にいろんな人が関わっている状態、意見や視点を入れていく工夫(理事会・寄付者の皆さん、ボランティアの方、ご近所さんなどなど)も設計していくこともあるでしょう。

どんなふうに皆さんは「風」を通しているのでしょう?どんなやり方があるのか。私も聞いてみたいと思います。

2.調和(Harmonize)

調和・・・というよりハーモナイズという言葉のほうがしっくりきます。

harmonizeという単語は「調和する」や「一致する」を意味します。この言葉は、音楽において異なる音やメロディーが一緒になるときによく使われます。つまり、複数の要素が調和し、心地よい響きを作り出すことを指します。

https://tentan.jp/word/harmonize?wid=24750

私は昔音楽の道を目指していたころがあるのですが、(そのころのことは立ち上げの原点シリーズでこちらのnoteに書いています)時々2つの和音を繰り返し交互に指でおさえているだけでその音の美しさに惚れ惚れすることがありました。単体だけでも一つの美しい音、重なると本当に膨らみと広がりがある音になっていく。場にいると、毎分毎時間が一つの演奏のようにいる人たちがつくっているような感覚になります。

居る人たちが互いに自分がその距離感を選びとりながらその場に居ますが、毎分毎時間それが変わります。ちょっとした会話、会話がない作業、動作、いろんなものがあって、それを場にいるスタッフやこまちパートナーさんやお客さんなどいろんな人がそれぞれに作用しあっている。

そのためには自分と場の重なりの見つけやすさ、それがしやすい工夫が大事になっていきます。

ちなみに、自然の世界は本当にそれが相互に作用しながら調和されているなと感じることが多くあります。人間が考えることやつくることは到底かないません。

3.避難小屋


自然の中にいると風は常によそ風ばかりではなく、暴風もあります。そういうときは、山においては避難小屋に避難をしたり、撤退したりと身を守ります。

いい空気感が生まれ続けるためには、攻めだけではなく守るための場や時間や関係性=避難小屋の存在はとても大事です。

人が人とともにつくっている場ですから、時々生まれる気持ちのざわつきはつきものです。自分の過去、自分のトラウマ、自分が自分についている小さな嘘、自分がみようとしていない何かだったり、自分と相手の間にあるものだったり。

そのときにそれをないものにしないことや聞いてもらえる人がいることや、そのための時間や場がいい空気感をつくっていくための大事なポイントになります。

4.テーマ

やはりテーマは大事だと思います。ビジョンだったり、その場が大事にしていることだったり、何をそこでするかというコンテンツ、その場の世界観や色のトーン含めてその一つ一つが繋がっていること。それがあるからこそ来る人もそこを選んで、上(2.調和)で書いた自分との重なりが見つけやすいのかなと思います。

5.人

場の空気感が生まれやすい環境をつくるのは人。人が居るから「居場所」なんだよ、といつか白梅大学元教授の長谷川さんがいつぞかおっしゃっていました。場が在るではなく、人が居る場所。

そこが「自分にとっての」居たい場所、と感じるかどうかはその人次第でその人が決めること。

人がどうそこに居るかがその場に大きく影響するなと思います。

3.環境をつくるタイミングは?

環境をつくるタイミングは

事前(設計)
その場(その瞬間瞬間)
事後(メンテナンス)

この3つのタイミングに分けて考えると整理しやすいかなと思います。

事前(設計)

ハードにおける導線の設計、コミュニケーションや出会いが生まれやすい設計、くつろぎの空間設計、色合い、トーン、装飾等があります。

ソフトにおいては、普段8時間の居場所づくり講座にしているくらいなので、ちょっと書ききれません。笑 こよりどうカフェをつくる過程のクラファンのサイトを見ていただけると感じ取っていただけるものがあると思いますので、こちらにて共有します。

その場(その瞬間瞬間)

これは2.環境をつくる要素 にて大分カバーしたので割愛。

事後(メンテナンス)

いつも場は常に動いているので「事後」というタイミングはなかなかどこなのか考えづらいですが、やはり時々必要です。

皆さんの場はどのタイミングで何をされてるのでしょう?研究会のほうで深堀が今から楽しみです。居場所づくりをされていない方これからもしたいと思っている方、関心がある方、全く分野は違うけどこういう話に興味ある方、研究している方や企業等いろんな方が参加していますのでご関心ある方は是非お問い合わせください♪

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