代表森より「とつか未来会議」報告

comachi plus

【日ごろから頼れる先、寄りかかれる先を
 増やすこと。災害時は日ごろの困りごとが顕在化する】

そんなことが話し合われた
先日のとつかリビングラボでの
防災のテーマでフォーラム。
医療・介護・子育て・障がいの分科会と
全体フォーラムでたくさんのことが
話し合われたのですが
こういった防災をテーマにした
全区的なフォーラムで、これだけ
要配慮の方にフォーカスをあてたフォーラムは
なかなかないだろうなと終わって思いました。

特に私たち法人が担当した
子育ての分科会では、
福祉避難所に指定されたらそれを
受け入れる側の方の職員の方や
保育園の副園長先生や
元消防士の方や0歳児連れの
お母さんなどもいらして
いろんな議論ができました。

特筆しておきたい以下3点
①福祉避難所(二次避難所)にいけない方が多くいること 
②情報判断(災害アラーム3回鳴って、レベル4の対象地域になったけど
 避難したらよいのかどうか判断できない)について
③施設職員の人も同じように要配慮者の家族の
可能性があるということも留意

を備忘録的に少し詳しく書いておきます。

①福祉避難所(二次避難所)にいけない方が多くいること 

災害時には高齢者や、障害者その他の特別な配慮を必要とする
要配慮者を受け入れるための福祉避難所が開設されるのですが、
直接行くことはできず、まず一次避難所にいってから二次避難所へという
という流れがあります。

フォーラム冒頭に戸塚障害者地域活動ホームしもごうの施設長の方が
「まずその一次避難所にいけない人、もしくは行くことを
選択肢にいれられないたくさんの人がいるという現状がある」
ということをお話しをしてくださいました。

そうすると
・多くのライフラインが届かない(食料等)
・多くの情報が届かない
・二次避難所にもいけない。
ということが起きます。

これを受けて
一番身近に設置される避難所にて
音やいつもと違う空間でパニックしてしまう子どもや
音に敏感だったり静かな環境でないと休めない高齢の方など
それぞれへの配慮がある部屋があったらよいのではないかという
話がなされてました。

調べると、文部科学省のページには
要配慮者の専用スペースを確保することが重要と
http://www.mext.go.jp/…/afieldf…/2014/03/07/1344865_12_1.pdf
記載されていて、その方針で動いているようです。
1年2組は妊産婦・乳幼児の部屋
特別支援学級は高齢者・障害者の部屋とした実例も示されてますが
配慮が必要な方へのスペース確保は実際に避難所が開設
されたときにはすごく大事なことですね。

②情報判断(災害アラーム3回鳴って、レベル4の対象地域になったけど
 避難したらよいのかどうか判断できない)

というような疑問も今回のフォーラムででました。
耳が聞こえない、目が見えないといった情報がただでさえ
日常的に入りにくい方、地域情報に日ごろ触れてない方、
ネットがつながりにくくてネットに頼れないとき、等
情報が入らないとまずは判断ができない。

情報が入ってきたとしても、判断するというのはとても
難しいです。
レベル4の警戒がでたときに「エリア内の方は
全員速やかに避難」とされますが、
エリア内でも今外出る方が危険。。。
避難先はしかも、川の近く。。。という方もいます。
今回の分科会でも、LINEで連絡を知り合いととりあいながら
避難所にはいかない判断したという方もいましたが、
判断をするためにも人からの情報(ツイッター含めて)を
頼りにしている人が多くいました。

今回区役所方からのこのアラームについての
直ちに避難といっても、避難所に行くようにという意味ではなく
より安全な部屋や安全な施設にという意味も入っているそうです。
土砂災害の対象地域には各戸訪問や連絡をしているとのこと、
レベル4でアラーム=避難所と勘違いする人も
多いようですがそういう意味ではないというリマインドも
ありました。

今回登壇した薬科大の学生の方が「自分も周りも
ツイッターを情報として頼ったけど
今から思うとどこからどこまで信頼してよい情報か
かなり危うかったと思う」とお話しされてました。

どこの情報を頼ったらいいんだろうというのは
案外難しいですね。
こうやって一元化されている方もいらっしゃるので、
https://yokohama.osusumewa.jp/bousai.html
とても有難いなと思います。

③施設職員の人も同じように要配慮者の家族の
可能性があるということも留意

未就学児の保護者のうち両親ともにフルタイムの方が
4割という結果が先日のニーズ調査で出てました。
核家族率も95%。緊急時に親族を頼れない人も約5割。
ということは、万が一日中災害があって
電車や道路での移動手段が絶たれている場合、
両親親族ともに保育園幼稚園学校にお迎えいけない時間が
長く続く可能性もあります。
もちろんそれを想定しての第二第三の引き取りしてくださる方の
指定などもしていますが、実際に大震災の時、
最後の親がお迎えにこれたのは深夜を
まわっていたなんて声もありました。
その預かる側の施設の人も介護をしていたり、
子育てをしている真っ最中だったり、
施設に引き取りにいかねばならない立場の人であったりもします。

そういった状況を受けて、今回介護の施設の関係者から
「子育て中の人も多くいるから
シフト毎の訓練をしないといけないな」という声も
聞こえてきました。

最近は、避難所ごとにこうやって
必要なものに対してアマゾンでぽちっとする仕組みもあるそうですね。
https://smart-supply.org/…

こうやってネットを通した新しい取り組みと
日頃の通信媒体が切れても寄りかかれる人を3-4人
地域でつくっていくことと、両方が大事なんだろうなと
思った一日でした。